2014/3/24

環境・通信・その他

パリが自動車乗り入れ規制、大気汚染の深刻化受け

この記事の要約

フランスのパリで17日、自動車の乗り入れ規制が実施された。大気汚染が深刻化していることを受けた措置で、ナンバープレートが偶数の車は商用車とタクシーを除き、市内および周辺地区への乗り入れが禁止となった。 運転規制は午前5時 […]

フランスのパリで17日、自動車の乗り入れ規制が実施された。大気汚染が深刻化していることを受けた措置で、ナンバープレートが偶数の車は商用車とタクシーを除き、市内および周辺地区への乗り入れが禁止となった。

運転規制は午前5時半から開始され、市内とその近郊179カ所に配備された警官700人が違反者の取り締まりを実施。正午までに4,000人近くが違反切符を切られ、27人が検問への協力を拒否したため車を没収された。

フランスは歴史的な暖冬となっていることに加え、今月は晴天続きで風も少なかったため大気汚染が悪化した。同国では優遇税制が受けられることからディーゼル車の割合が極めて高いことも、汚染に拍車をかけている。欧州環境機関(EEA)の13日の発表によると、微小粒子状物質「PM」の濃度はブリュッセルが114、アムステルダムは104、ベルリンは81、ロンドンは79.7だったのに対し、パリでは147マイクログラムに達した。

乗り入れ規制は当初18日も実施される予定だったが、17日の規制による交通量の減少と気象条件の変化によって汚染が改善されたとして取りやめとなった。マルタン環境相によると、18日のPM濃度は50マイクログラム以下に低下する見込みだ。また、14日から実施されていた市内の公共交通機関の無料化も打ち切られる。