欧州議会は13日に開いた本会議で、EUとモルドバの自由貿易協定(FTA)を含む「連合協定」締結を承認した。双方は6月に同協定に署名し、モルドバは7月に批准していた。EU各国の議会による承認を経て発効となる。
連合協定はモルドバとEUの政治・経済面の連携を強化するもの。EU側の批准は完了していないが、FTAを含む一部の条項は9月1日付で発効している。ロシア系住民が実効支配する地域で、1990年にモルドバからの独立を宣言したトランスドニエストル(沿ドニエストル)も対象に含まれる。
同協定をめぐっては、同国とEUの接近を警戒するロシアが猛反発し、モルドバに経済制裁を発動しており、EUにも批准を中止するよう圧力をかけている。しかし、欧州議会は賛成529、反対96の圧倒的多数で承認した。
連合協定はモルドバのEU加盟への布石となる。同国のレアンカ首相は2015年にもEU加盟を申請する構えを示している。