欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/16

西欧

MAN、コスト削減強化へ

この記事の要約

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の商用車部門MANは11日の決算発表で、コスト削減を強化する方針を明らかにした。主要市場の欧州、ブラジルで景気低迷が続き、2015年の売り上げ、営業利益、営業利益率が横ばいにとどまる […]

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の商用車部門MANは11日の決算発表で、コスト削減を強化する方針を明らかにした。主要市場の欧州、ブラジルで景気低迷が続き、2015年の売り上げ、営業利益、営業利益率が横ばいにとどまると予想されるためで、これまで欧州商用車部門に限定していたコスト削減措置を同社全体に拡大する。

商用車部門は販売不振にあえいでおり、欧州では操短を実施しているほか、バス生産を独東部のプラオエン工場からトルコ工場に移管することを決めた。部品調達でも親会社VWとの連携を強化している。ロイター通信によると、経営陣は現在、独ミュンヘン、ザルツギター、オーストリアのシュタイル工場の生産能力削減に向けて従業員代表と交渉しているもようだ。

14年12月期の営業利益は3億8,400万ユーロで、前期を24.3%上回った。大型エンジン・ターボ部門と特殊変速機部門が好調で全体が押し上げられた。主力の商用車は利益が大幅に低下した。

売上高が9.9%減の142億8,600万ユーロに縮小したため、売上高営業利益率は前期の1.9%から2.7%に上昇したものの、目標とする8.5%を大きく下回った。