スイスの製薬会社アクテリオンは26日、合成ワクチン事業に参入すると発表した。多角化戦略に沿ったもので、独マックス・プランク協会と共同で合弁会社ワクシロンを設立し、炭水化物ベースのワクチンを開発し、商品化する。
合弁会社の出資比率は明らかにしていないが、アクテリオンが過半数を握る。今後3~4年で3,000万ユーロを投資する。
マックス・プランク協会は技術移転部門マックス・プランク・イノベーションを通じて技術を提供する。具体的にはマックス・プランク・コロイド・界面科学研究所のペーター・ゼーベルガー博士を中心とする研究チームが合成に成功したワクチンと、同チームの人材を合弁会社に提供する。
アクテリオンは肺動脈性肺高血圧症(PAH)治療薬の有力メーカー。長期的な経営の安定・拡大には新たな事業分野の開拓が必要と考え、合成ワクチン事業に参入した。