2013/5/2

CIS諸国

ウクライナ、輸入車の関税引き上げ

この記事の要約

ウクライナ政府は3月12日から、自動車の輸入にかかる関税を引き上げた。国内自動車メーカー生産台数が輸入車に押されて減少し続けていることを受け3年間の時限措置として実施するもので、現行の輸入関税率(10%)に、排気量に応じ […]

ウクライナ政府は3月12日から、自動車の輸入にかかる関税を引き上げた。国内自動車メーカー生産台数が輸入車に押されて減少し続けていることを受け3年間の時限措置として実施するもので、現行の輸入関税率(10%)に、排気量に応じて6.46~12.95%の特別関税を上乗せする。

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特別関税の税率は排気量1,000cc~1,500ccで6.46%、1,500cc~2,200ccで12.95%。ウクライナ自動車輸入・ディーラー協会は、関税引き上げによって輸入車の販売価格は20~30%上昇するとの見通しを発表している。

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ウクライナ貿易委員会のまとめによると、国内自動車メーカーの生産台数は2008年から11年までに79%減少した一方、輸入車は38%増加した。昨年の生産台数は6万9,687台で、前年から28.6%の減少となった。自動車メーカーの設備稼働率は20%にまで低下している。

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ウクライナの自動車市場では輸入車が圧倒的な比率を占める。2012年の乗用車(新車)販売台数は前年比14.5%増の23万7,602台。新規登録ベースでみた輸入車は20万4,957台で、輸入総額は32億4,700万ドルだった。ロシアからの輸入車が18.3%を占め、次いでドイツ13.3%、日本11.7%、中国11%、韓国10%などが続く。

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バグダンやZAZ、ユーロカーなど主要自動車メーカーは今回の関税引き上げによって国産車の生産が回復に向かう可能性があると歓迎する一方、ロシアに倣ったリサイクル税(廃車税)の導入や輸入関税を少なくとも30%に引き上げること、自動車部品の輸入関税を免税にするなど、さらなる支援措置を導入するよう要請している。

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ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ
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