2013/5/22

総合・マクロ

中東欧の倒産件数が再増加、来年も悪化へ=仏コファス

この記事の要約

フランスの信用保険会社コファスによると、中東欧企業の2012年の倒産件数は前年に比べて3.5%増となり、再び上昇に転じた。同地域では数年前から倒産が増える傾向にあり、2009年比では38%増加した。コファスでは今年と来年 […]

フランスの信用保険会社コファスによると、中東欧企業の2012年の倒産件数は前年に比べて3.5%増となり、再び上昇に転じた。同地域では数年前から倒産が増える傾向にあり、2009年比では38%増加した。コファスでは今年と来年も倒産が多くなるとみている。報告書を独自入手したオーストリアの経済紙『ヴィルトシャフツブラット』(オンライン版)が14日付で報じた。

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国別ではブルガリア、クロアチア、スロベニアの南東欧諸国が最も多かった。ポーランドでも件数が増加し、不景気の波が及んでいることがうかがわれる。最も少なかったのはラトビアとエストニア、ウクライナだった。

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業界別では建設業、製造業、流通業の不振が目立った。建設業は財政緊縮政策や住宅の建設が減ったのが響いた。流通業は高失業率と個人消費の後退が影響している。倒産が最も少なかったのは情報技術(IT)、電気通信、教育、医療/ヘルスケアの各業界だった。

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支払い遅延の報告が最も多かったのは建設、金属、鉄鋼業。コファスによると、生産のどの段階においても値下げ圧力が強いのに加え、生産能力過剰の問題を抱えており、企業の台所事情が苦しくなっている。

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ポーランドでは昨年のサッカー欧州選手権(ユーロ2012)に向けて多くの工事が行われたが、落札価格が低く、多くの企業の倒産を招くことになった。

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