2014/3/19

総合・マクロ

バンク・オーストリア、13年は16億ユーロの赤字

この記事の要約

伊大手銀行ウニクレディト傘下のバンク・オーストリアが11日発表した2013年12月期決算は、最終損益が過去最悪の16億ユーロの赤字となった。前年は4億1,900万ユーロの黒字だった。中東欧事業のれん代を一括償却したことが […]

伊大手銀行ウニクレディト傘下のバンク・オーストリアが11日発表した2013年12月期決算は、最終損益が過去最悪の16億ユーロの赤字となった。前年は4億1,900万ユーロの黒字だった。中東欧事業のれん代を一括償却したことが響いた。

のれん代償却費は19億5,700万ユーロにのぼった。のれん代償却の影響を除いた税引き後利益は前年比24%減の3億5,400万ユーロ、営業利益は7.2%増の31億ユーロだった。

バンク・オーストリアはまた、ウクライナ子会社ウクルソツバンクを一年以内に売却し、同国から撤退する方針を明らかにした。ジョルダーノ最高財務責任者(CFO)は売却交渉について、「政治経済環境の正常化が条件となるが、実現すると確信している」と述べた。ウクルソツバンクは昨年12月にウニクレディト・バンクのウクライナ法人と統合され、435支店、従業員6,200人を擁する。資産額は約33億ユーロ。

ウクライナでは過去2年間に独コメルツバンク、墺エルステバンク銀行、スウェーデンのスウェドバンクが撤退しており、伊インテサ・サンパオロも撤退を決めている。墺ライファイゼンバンクの調べによると、ウクライナにおける西側の金融機関のプレゼンスは縮小しており、2008年には資産の40%を占めていたものが2012年には20%に低下したという。