ロシアのシルアノフ財務相は3日、中国と格付け会社を共同設立することで合意したと発表した。「政治的に中立な格付け」の実現が目的で、両国が提携して実施する投資計画が当面の評価対象となる。これによってアジア諸国を中心に投資を呼び込みたい考えだ。
計画の詳細は明らかになっていないが、消息筋によると、中国格付け会社の大公国際資信評価とロシア国営機関が中心となって進める見込みという。
ロシアと中国はこれまでに、米国の格付大手3社の評価を批判してきた。最近では4月末にスタンダード&プアーズ(S&P)がロシアの信用格付けを大きく引き下げたことについて、ロシア政府が「政治的動機によるもの」と非難している。
両国を含む主要新興5カ国(BRICS)は以前から、新興国経済を公正に評価する独自の格付け会社や金融機関の設立を検討してきた。今回の動きにブラジル、インド、南アフリカが同調する可能性も指摘されている。