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2014/7/30

ロシア

ロシアの軍事予算が拡大、16年までに44%増

この記事の要約

ロシアは世界の軍需市場で大きな存在感を持っている。英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』によると、戦艦、戦闘機、戦車などの大型兵器の購入額でロシアは米国、中国に次いで3位につけている。軍事大国としての […]

ロシアは世界の軍需市場で大きな存在感を持っている。英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』によると、戦艦、戦闘機、戦車などの大型兵器の購入額でロシアは米国、中国に次いで3位につけている。軍事大国としての地位を維持するため同国は軍事予算を拡大させており、2016年までに現在の690億米ドルから44%増加すると見られている。

ストックホルム国際平和研究所は、ロシアの軍事予算の増加で恩恵を受けるのは主に国内の軍需企業だと分析している。欧州連合(EU)からロシアへの武器輸出は限られているが、例えばフランスは2011年にロシアとの間でヘリコプターを搭載できるミストラル級の強襲揚陸艦2隻を約12億ユーロで売却する契約を結んでおり、1隻目は今秋にも引き渡されることになっている。ただ、ウクライナ情勢をめぐってEUがロシアへの制裁を強化するなかで大型兵器を輸出するフランスの姿勢には他のEU加盟国や米国から批判が集中している。一方、ミストラル売却問題で仏批判の急先鋒に立つ英国も、狙撃銃、弾薬、暗視装置、防弾チョッキ、通信機器など少なくとも132万ポンド規模の武器をロシアに輸出していることが、下院の武器輸出規制委員会が23日に提出した報告書で明らかになっている。