2015/6/17

自動車

ルノー、ダチアのルーマニア生産を継続

この記事の要約

仏ルノーはモロッコへの移管を示唆していたルーマニアのミオヴェニ工場の操業を維持する。中東欧経済紙『nov-ost.info』が8日報じたもので、現地子会社ダチアのマウレ最高経営責任者(CEO)は同工場のある中部ピテシュか […]

仏ルノーはモロッコへの移管を示唆していたルーマニアのミオヴェニ工場の操業を維持する。中東欧経済紙『nov-ost.info』が8日報じたもので、現地子会社ダチアのマウレ最高経営責任者(CEO)は同工場のある中部ピテシュから中西部シビウまでの道路の建設が完了するまで、当面同工場での生産を継続する意向を示した。

ピテシュ‐シビウ間の自動車道は当初、2020年までの完成が予定されていた。ところが最近になって運輸省が同区間建設の優先順位を引き上げたため、ルノーが交通インフラの不足を理由に同国での生産を見直すのを当局が恐れたのではとの見方が広まっていた。ルノーは昨年、高騰する賃金を理由に生産をモロッコに移管する可能性を示唆していた。今回マウレCEOは、ピテシュを経由してハンガリーと黒海をつなぐ自動車道が建設されていないことを批判している。

ミオヴェニ工場はダチアの唯一の生産拠点で、年産能力は35万台。うち90%以上が輸出向けとなる。