2015/6/17

ロシア

ガスプロム、ウクライナ経由の欧州向けガス供給を19年以降打ち切り

この記事の要約

ロシア国営ガス会社ガスプロムのメドベージェフ副社長は9日の記者会見で、ウクライナ経由での欧州連合(EU)へのガス供給について、同国とのガス輸送契約が満了する2019年以降は延長も新契約もないと述べ、同ルートでの供給を打ち […]

ロシア国営ガス会社ガスプロムのメドベージェフ副社長は9日の記者会見で、ウクライナ経由での欧州連合(EU)へのガス供給について、同国とのガス輸送契約が満了する2019年以降は延長も新契約もないと述べ、同ルートでの供給を打ち切る方針を明確にした。

ロシアはEUとの関係悪化でとん挫した「サウス・ストリーム」に代わり、黒海経由でトルコのギリシャ国境まで敷設する新ガスパイプライン計画「ターキッシュ・ストリーム」を新しい欧州への供給ルートと位置付けている。ロシアとトルコの両政府は今月末にも同プロジェクトの協定に調印する予定だ。

メドベージェフ副社長は、ガスプロムがトルコ経由でのガス供給を保証することを強調しつつ、これを新調達ルートとして採用するかどうかはEUの問題と述べた。ガスプロムの欧州とトルコへの今年のガス供給量の合計は、昨年に比べ44億立法メートル減少して1,550億立法メートルとなる観測だ。