2015/6/17

総合・マクロ

トルコ内閣総辞職、議席過半数割れで

この記事の要約

トルコのダウトオール首相は9日、エルドアン大統領に内閣が総辞職する意向を伝えた。7日の議会選挙で過半数議席が獲得できなかった責任を取る。大統領は辞表を受理し、新内閣の成立まで職務を執行するよう要請した。 今回の選挙で、ダ […]

トルコのダウトオール首相は9日、エルドアン大統領に内閣が総辞職する意向を伝えた。7日の議会選挙で過半数議席が獲得できなかった責任を取る。大統領は辞表を受理し、新内閣の成立まで職務を執行するよう要請した。

今回の選挙で、ダウトオール首相が党首を務める与党・公正発展党(AKP)は第1党となったものの、2002年に政権が発足してから初めて議席が過半数を割り込んだ。AKPは連立政権の樹立を目指すが、野党の中道左派・共和人民党(CHP)、極右の民族主義者行動党(MHP)、クルド系の国民民主主義党(HDP)はAKPと組む意思を表明していない。

トルコの憲法では、選挙結果確定から45日以内の組閣を義務付けており、今回の選挙では8月18日が期限となる。野党はいずれも、エルドアン大統領の息子を含むAKP関係者の汚職容疑捜査の再開を公約に掲げるなど、大統領の政治的影響力の制限に動くとみられ、組閣作業は難航が予想される。

連立が成らず、AKPが少数政権を樹立すれば政治情勢が不安定化する懸念がある。また、組閣が失敗すれば11月22日までに改めて議会選挙が実施されることになる。