2015/8/19

総合・マクロ

ロシアが景気後退入り、4-6月GDPは4.6%減

この記事の要約

ロシア統計局は10日、2015年4-6月期の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比4.6%減だったと発表した。前期の2.2%減に続く2四半期連続のマイナス成長となり、景気後退に陥った。 ロシアでは4-6月期の鉱工業生産 […]

ロシア統計局は10日、2015年4-6月期の国内総生産(GDP、速報値)は前年同期比4.6%減だったと発表した。前期の2.2%減に続く2四半期連続のマイナス成長となり、景気後退に陥った。

ロシアでは4-6月期の鉱工業生産が前年同期比で5%近く減少。実質所得の目減りで個人消費も下向き、小売業売上高は6月に前年同月比9.4%減と大きく落ち込んだ。このため、多くのアナリストは同期のGDPが下方修正されるとみている。

政府は今春、通貨ルーブルの対米ドル相場が安定化したことを受けて、経済は4-6月期に底を打ち、7-9月期にはプラス成長に転じると予測していた。だが、8月に入って再びルーブル安が進み、ウクライナ紛争介入に対する欧米の経済制裁も延長されたことから、景気回復にはまだ時間がかかるとの見方が多い。

昨年は原油価格の低迷に加え欧米の経済制裁やルーブル大幅下落で景気が冷え込み、経済成長率は0.6%と過去5年間で最低の水準となった。今年の成長率は、経済省がマイナス3%、国際通貨基金(IMF)がマイナス3.4%と予測している。