2015/8/19

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

トルコ失業率、実質で上昇

この記事の要約

トルコ統計局(TUIK)が17日発表した2015年4-6月期の失業率は9.3%となり、3-5月期の9.6%から0.3ポイント改善した。失業率の低下は2期連続。ただ、季節調整値で9.9%から10.2%へ悪化したほか、前年同 […]

トルコ統計局(TUIK)が17日発表した2015年4-6月期の失業率は9.3%となり、3-5月期の9.6%から0.3ポイント改善した。失業率の低下は2期連続。ただ、季節調整値で9.9%から10.2%へ悪化したほか、前年同期比でも0.3ポイント上昇し、好転への光はまだ見えていない。

経済減速に加え、6月の議会選挙で与党・公正発展党(AKP)が過半数議席を失い、連立交渉が難航していることも投資家の懸念を強めている。今月23日までに組閣が成らなければ、秋にも再選挙が行われる。

南東部で毎日のように軍とクルド人勢力が衝突していることで保安上の不安も高まっている。

このような状況を反映して通貨リラの対米ドル相場は年初以来18%も下げ、史上最低の水準に落ち込んでいる。

経済専門家はトルコの経済成長率を今年、来年とも3%前後と予測し、政府(今年4%、来年5%)よりも悲観的な見方を示している。