ドイツ経済ニュース

景気後退をかろうじて回避、1-3月期はゼロ成長に

ドイツ連邦統計局が4月28日発表した1-3月期の国内総生産(GDP)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前期比横ばいだった。前期は0.5%のマイナス成長だったことから、景気後退入り(2四半期以上連続するマ

輸入物価が下落に転換、3月は前年同月比-3.8%に

ドイツ連邦統計局が4月28日発表した3月の輸入物価指数(2015年=100)は130.8となり、前年同月を3.8%下回った。同物価の低下は21年1月以来で2年2カ月ぶり。比較対象の22年3月はロシアのウクライナ進攻開始直

インフレ率4月も低下、水準は依然高く

ドイツ連邦統計局が4月28日発表した4月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比7.2%増となり、上げ幅は前月を0.2ポイント下回った。インフレ率の低下は2カ月連続。構成比重の大きい食料品とサービスで上昇率が縮小したことが

労働市場が弱含み、4月の失業者数は実質増加

ドイツ連邦雇用庁(BA)が4月28日発表した同月の失業者数は258万6,000人となり、前月を2万6,000人下回った。ただ、減少幅は4月としては小さく、季節要因を加味したベースでは2万4,000人、増加した。アンドレア

EUが医薬品規制を改正、新薬特許期間を短縮へ

欧州連合(EU)の欧州委員会は4月26日、医薬品規制の改正案を発表した。新薬へのアクセス、価格をめぐる域内の格差を是正し、医薬品でも「EU単一市場」を実現するのが目的。安価な後発医薬品(ジェネリック薬)が早く域内に出回る

インフィニオン―ドレスデン新工場が着工―

半導体大手の独インフィニオンは2日、同国東部のドレスデンで新工場の鍬入れ式を行った。欧州連合(EU)は半導体の自給率引き上げを目指しており、式典には欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長や独オーラフ・ショルツ首相

BASF―中国事業強化方針を再確認―

化学大手の独BASFは4月27日の株主総会で、中国事業を大幅に強化するこれまでの方針を改めて確認した。株主の間からは台湾進攻など地政学リスクを懸念する声が上がったが、経営陣は世界の化学業界売上の約50%を占める中国が同社

レンゴー独に新工場建設―

レンゴーは4月25日、ドイツ西部のノルトライン・ヴェストファーレン州に現地子会社トライコーの新工場を建設すると発表した。供給力の充実を通して幅広い包装ニーズに迅速対応できる態勢を整えるとともに、グループのグローバルな重量

メルセデス―増益確保、上位モデルの販売増で―

高級車大手の独メルセデスベンツが4月28日発表した2023年1-3月期決算の営業利益(EBIT)は55億400万ユーロとなり、前年同期を5%上回った。物価高騰で調達コストは膨らんだものの、利幅の大きい上位モデルの販売が好

ドイツ取引所―投資管理ソフト会社を買収―

フランクフルト証券取引所を運営するドイツ取引所は4月27日、デンマークの投資管理ソフトウエア企業シムコープを買収することで合意したと発表した。乱高下する金融市場の影響を受けにくい分野で事業を強化する考え。既存事業とシムコ

ドイツ銀行―英投資銀ヌミスを買収―

ドイツ銀行は4月28日、英国の投資銀行ヌミスを買収することで合意したと発表した。英国で企業向け事業を強化する狙い。買収が実現すると、ドイツ銀は英市場の主要な投資銀行となる。 株式公開買い付け(TOB)を通してヌミスを買収

ドイツ銀行―1-3月期利益が10年ぶりの高水準に―

独銀最大手のドイツ銀行が4月27日発表した2023年1-3月期(第1四半期)決算の税引き前利益は前年同期比12%増の18億5,200万ユーロとなり、10年ぶりの高水準に達した。金利上昇に伴う収入増が大きい。純利益は9%増

欧州最大の3Dプリント建造物、ハイデルベルクで建築中

建材大手の独ハイデルベルク・マテリアルズは4月26日、同社の特殊コンクリートを用いた3Dプリント建造物の建築作業が地元ハイデルベルク市で行われていると発表した。3Dプリント建築では材料使用量を大幅に削減できる。投入する特

1-3月期のヒートポンプ暖房販売台数、2倍以上に拡大

ドイツ国内のヒートポンプ暖房販売台数が1-3月期は9万1,500台となり、前年同期(4万3,500台)を110%上回った。暖房業界団体BDHとヒートポンプ業界団体BWPの情報として経済紙『ハンデルスブラット』が4月28日

独乗用車販売予測4%増に引き上げ

独自動車工業会(VDA)は2日、同国の2023年の乗用車新車販売予測を引き上げた。コロナ禍からの需要回復と、半導体などの供給不足の緩和を踏まえたもので、従来予測の前年比「3%増の270万台」から「4%増の280万台」へと

値上げ計画の企業が7カ月連続で減少

Ifo経済研究所が4月26日に発表した同月のドイツ価格計画指数(DI)は21.5ポイントとなり、前月の27.1ポイント(修正値)から低下した。同指数の下落は7カ月連続。調査担当者は「値上げの波はすでにピークを過ぎたもよう

第2・3次産業の人件費39.5ユーロ、10年で30%上昇

ドイツの第2次産業と第3次産業の1時間当たりの人件費が昨年は平均39.5ユーロとなり、欧州連合(EU)平均(30.5ユーロ)を約30%上回ったことが、EU統計局ユーロスタットのデータをもとに独連邦統計局が発表したプレスリ

22年の実質賃金4%減に下方修正

ドイツ連邦統計局が4月27日発表した2022年の実質賃金は前年比4.0%減となり、統計を開始した08年以降で最大の下げ幅を記録した。減少は3年連続。3月上旬に発表した暫定値(3.1%減)からは0.9ポイント下方修正された

再生エネ65%以上の暖房を義務化、議会で法案修正の可能性

ドイツ政府は19日の閣議で、建築物エネルギー法(GEG)改正案を了承した。暖房・温水の利用で発生する二酸化炭素(CO2)の量を削減していき、最終的に炭素中立を実現することが狙い。天然ガスなど化石燃料をメインとする暖房の新

北海の風力発電容量を50年までに10倍へ、欧州9カ国が合意

ドイツを含む欧州9カ国の首脳は24日、ベルギーのオーステンデ港で会談し、北海の洋上風力発電能力を大幅に拡大することで合意した。炭素中立の実現に向け二酸化炭素(CO2)の排出削減を進めるとともに、欧州のエネルギー自給を高め

欧州半導体法案、加盟国と欧州議会が合意

欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は18日、域内での半導体製造拡大を支援する「欧州半導体法案」の内容で合意した。2030年までに官民で430億ユーロを投じ、開発拠点や生産設備の増強を後押しするほか、有力メーカーの誘致にも力

製造業受注残高が6カ月ぶりに増加、2月は+0.5%に

ドイツ連邦統計局が20日発表した2月の製造業受注残高指数(2015年=100)は物価・営業日数・季節調整後の実質で150.0(暫定値)となり、前月を0.5%上回った。同指数の増加は6カ月ぶり。過去最高となった昨年8月(1

フォルクスワーゲン―グループの1-3月期販売7.5%増加―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が21日に発表した1-3月期のグループ新車販売台数は204万600台となり、前年同期を7.5%上回った。比較対象の2022年1-3月期は半導体不足やロシアのウクライナ侵攻が響いて大

テネット―交直変換所をシーメンスEなどに発注―

送電大手の蘭テネットは20日、北海の洋上風力発電パーク3カ所を陸上の送電網と連結するプロジェクトに絡んで、洋上・陸上の交直交換所と関連インフラを独シーメンス・エナジー(SE)と西ドラガドス・オフショアの企業連合に発注した

MANエナジー―CCUSでCO2圧縮機に商機、年商10億ユーロへ―

大型エンジン大手の独MANエナジー・ソリューションズが二酸化炭素(CO2)圧縮機事業に大きな期待をかけている。脱炭素の流れを背景にCCUS(CO2回収・有効利用・貯留)市場が今後、大幅に拡大し、CO2の有効利用と貯留に必

ボッシュ―ポーランドにヒートポンプ工場建設―

複合企業の独ボッシュは19日、ポーランド南西部のドブロミエシュにヒートポンプ工場を設置すると発表した。ヒートポンプの生産能力を拡大し、増大する欧州需要に対応する。投資額は約2億5,500万ユーロ。2024年に着工し、25

フィースマン―米同業に身売りか―

暖房機器大手の独フィースマンが米同業キャリア・グローバルに身売りするという観測が浮上している。ロイター通信などが報じたもので、売却交渉は進展した段階にあるという。関係各社は報道内容へのコメントを控えている。 報道によると

ソフトウエアAG―SaaS化に向け投資会社に身売り―

独IT大手ソフトウエアAGは21日、米投資会社シルバー・レイクが同社を買収する計画を明らにした。シルバー・レイクの支援を受けて事業改革を進め、大幅な成長につなげる狙いだ。 シルバー・レイクは株式公開(TOB)を通してソフ

ヘンケル―ロシア事業を現地企業に売却―

化学大手の独ヘンケルは20日、ロシア事業を現地投資会社のコンソーシアムに売却することで合意したと発表した。取引金額は540億ルーブル(約6億ユーロ)。すでに当局の承認を得ており、クロージング待ちの状態にある。 売却先の投

イネラテック

独グリーンテック企業イネラテック(INERATEC)は19日、フランクフルト西部のヘキスト工業団地で、eフューエル(炭素中立の合成燃料)工場の起工式を行った。同団地内のバイオガス施設で発生する二酸化炭素(CO2)を再生可

車の再生材比率50%へ、BMWが産学コンソーシアム立ち上げ

高級乗用車大手BMWは20日、廃車リサイクルを最適化するための技術開発に向け産学コンソーシアムを立ち上げたと発表した。新車の再生材使用比率を高め循環経済を強化するとともに、自動車産業の資源輸入依存度を引き下げてサプライチ

ネット通販のツァランドがチャットGPTを試験導入

ファッション分野の独ネット通販大手ツァランドは19日、米オープンAIの対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を試験導入すると発表した。同AIに関心を示す企業はドイツでも多いが、大手企業の大半は欧州連合(EU)の厳しい個

「原発廃止を電力輸入と火力発電で相殺」=調査会社予測

原子力発電を全廃したドイツはそれに伴う電力供給の穴を国外からの輸入と国内の火力発電拡大で相殺する――との見方が浮上している。英市場調査会社ICISの試算をもとに21日付『ヴェルト』紙が報じた。 ドイツでは残存原発3基の稼

エネルギー消費量が1990年以来の低水準に

エネルギー関連の統計データを収集・作成する民間団体AGEBが17日発表したドイツ国内の2022年のエネルギー消費量は前年比5.4%減1万1,769ペタジュール(PJ)となり、1990年以来の低水準に落ち込んだ。気温が比較

粗鋼生産が13カ月連続減少、下げ幅は縮小

独鉄鋼業界団体シュタールが24日に発表した3月の粗鋼生産高は、前年同月比2.7%減の323万8,000トンとなり、13カ月連続で減少した。下げ幅自体は縮小傾向にあり、高炉鋼に限ると3.7%増の230万2,000トンと拡大

2月の住宅建築許可21%減少

ドイツ連邦統計局が18日発表した2月の建築許可件数(増改築を含む)は2万2,300件となり、前年同月を20.6%下回った。建材費の高騰と金利上昇を背景に同件数は昨年5月に減少へと転換。10月以降は減少率が2ケタ台に上って

独人口の4人に1人が移民1・2世

ドイツ在住の移民1世と2世(移住の歴史を持つ住民)が昨年は2,019万4,000人となり、前年比で6.5%増えたことが、連邦統計局の20日の発表で分かった。ウクライナ、シリア、アフガニスタンなどからの難民が7.3%増えた

上部へスクロール