独小売大手のDouglas(ハーゲン)は11日、菓子販売子会社Husselを投資会社EMERAM Capital Partnersに売却することで合意したと発表した。経営資源を香水、時計・宝飾品販売事業に絞り込む戦略を受けた措置。取引金額は公表しないことで合意した。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙は5,000万ユーロ強と報じている。
Husselは1949年設立の菓子販売チェーンで、ドイツとオーストリアに計219店舗を展開。ポルトガルでは合弁会社を通して24店舗を運営している。直近の売上高は約1億ユーロ、営業利益(EBITDA)は約700万ユーロだった。独市場シェアはおよそ10%で、業界最大手。
EMERAMはHusselの支店数を国内外で拡大するほか、ネット通販事業を強化する。競合の買収も進め、Husselの成長を加速させる意向だ。
Husselは事業規模が小さいものの、Douglasの創業事業であるため、これまでは売却を見合わせてきた。12年にDouglasを共同買収した創業家と投資会社Advent Internationalは経営資源を絞り込むため、同子会社の販売に踏み切る。