欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2014/3/19

経済産業情報

DHLが宅配ボックス全国販売へ、ネット通販市場拡大に対応

この記事の要約

ドイツポストの小包配達子会社DHLが、宅配小包を収納できる個人住宅向けの宅配ボックス「Paketkasten」を5月から全国で販売する。ネット通販市場拡大で宅配便需要が増加し続けていることに対応。不在時でも快適に荷物が受 […]

ドイツポストの小包配達子会社DHLが、宅配小包を収納できる個人住宅向けの宅配ボックス「Paketkasten」を5月から全国で販売する。ネット通販市場拡大で宅配便需要が増加し続けていることに対応。不在時でも快適に荷物が受け取れるようにすることでユーザーの利便性を高めるとともに、再配達にかかる手間とコストを削減する。

ボックスはL(内径寸法51×53×30㎝)とXL(53×81×40㎝)の2サイズがあり、宅配便のみを収納できるタイプと郵便受けとセットになったタイプの2種類がある。壁掛け、玄関先の据え置きのいずれも可能で、価格は99ユーロから。ボックスの注文は専用サイト(paket.de)で受け付ける。

同ボックスでは小包の受け取りだけでなく発送(集荷サービス)もできる。DHLは同様のサービスが利用できるシステムとして無人小包受渡しステーション(Packstation)を展開しているが、宅配ボックスでは自分専用のPackstationが自宅の玄関前に置かれることになる。

ただ、ボックスを設置すれば自動的に小包が受け渡しできるわけではなく、利用前にユーザー登録をするとともに(Packstationなどの他のDHLサービスですでに登録している場合は不要)、希望配達先として宅配ボックスを選択する必要がある。また、ボックスの開閉には独自の無線チップを利用するため、DHL以外の宅配業者が荷物を収納することはできない。さらに、DHLで送れる小包の最大寸法が120×60×60㎝に上るのに対し、ボックスに収納できるサイズはそれより小さいため、発送者が大きな梱包で送ってきた場合は受け取れない問題がある。