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2011/1/21

一般・技術・その他 (旧)

ドイツで世界記録のEV、火災で破損

この記事の要約

昨年10月に実施された電気自動車(EV)でドイツのミュンヘンからベルリンまで約600kmの距離を1回のフル充電で走行する実証試験に使用したEVが昨年12月に倉庫の火災で損傷していたことがこのほど明らかになった。同実証試験 […]

昨年10月に実施された電気自動車(EV)でドイツのミュンヘンからベルリンまで約600kmの距離を1回のフル充電で走行する実証試験に使用したEVが昨年12月に倉庫の火災で損傷していたことがこのほど明らかになった。同実証試験に対しては、全ドイツ自動車クラブ(ADAC)が信頼性に疑問を投げかけた経緯があり、連邦経済省は今月18日、連邦材料試験局(BAM)を通して実証試験に使われたEVのバッテリー技術を調査する方針を明らかにした。

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同プロジェクトは独エンジニアリング会社のDBM Energyとオランダのエコ電力会社lekker Energieが共同で実施。使用したのはアウディ「A2」を改造したEVでリチウムメタルポリマー電池を搭載していた。実証試験は成功し、一般的に使用できるEVとしては世界記録とされていた。

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しかし、同EVを保管していたベルリンの倉庫が12月12日に火災に遭いEVは破損。DBMによると、放火の可能性もあるという。

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ADACは同プロジェクトについて、独経済省が27万5,000ユーロを資金援助したにもかかわらず、電池に関する技術情報が公開されていないと指摘。また、実証試験中に試験車両がジャーナリストの前から姿を消したほか、公証人が走行記録の認証を拒否したことや、ADACが申し出た航続距離のチェックをDBM Energyが断るなど、疑問が多く残るとしていた。

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DBMはADACの批判に対し、試験走行には約30人が同行していたと反論。また、dpa通信が入手したGPSデータによると、充電したり、電池を交換できるような長時間の停車はなかったという。

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