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2015/7/3

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この記事の要約

フィンランドの通信大手ノキアのマッピング/位置情報サービス子会社HEREが主導する高度道路交通システム(ITS)のパイロットプロジェクト。第4世代移動通信規格4G/LTEおよび次世代移動通信システム(5G)、ロケーション […]

フィンランドの通信大手ノキアのマッピング/位置情報サービス子会社HEREが主導する高度道路交通システム(ITS)のパイロットプロジェクト。第4世代移動通信規格4G/LTEおよび次世代移動通信システム(5G)、ロケーションクラウド技術を活用し、路面の凍結や道路への動物の飛び出し、渋滞、事故などの交通情報をドライバーが共有する技術を試験する。2016年にスタートし、2017年末に終了する予定。

当初はドライバーの任意でスマートフォンを介して情報を共有する。将来は、車載カメラやセンサー、道路インフラを通して収集した情報をクラウド経由で走行中の車両に伝達するシステムを構築することを計画している。

今回のプロジェクトはフィンランド交通庁(FTA)とフィンランド運輸安全局(TRAFI)の委託によるもので、欧州連合(EU)のITS指令に準拠した初めての道路状況警告通信システムのプロジェクトになるという。フィンランドの交通情報管理サービス会社Infotriplaも参加している。

第1フェーズでは、システムの技術的成熟度の確保に重点を置く。2016年後半に開始する第2フェーズでは、ヘルシンキとトゥルクを結ぶ幹線道路である高速道路E18号線とヘルシンキ大都市圏の高速道路環状線IおよびIIIで、約1,000人のドライバーが参加して実証試験を実施する計画。今回のプロジェクトでは、狭域通信(DSRC)と呼ばれる無線通信装置などの機器を新たに道路インフラに設置する必要はないという。

HEREは数年前からローカルクラウド技術の開発に取り組んでおり、現在、クラウドを介して、地図やルート情報、リアルタイムの交通情報などのコンテンツやサービスを、自動車メーカーやインターネット会社、政府の交通機関などに提供している。

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