2011/4/4

欧州ビジネスウオッチ

シーメンスが組織改編、照明子会社オスラムはIPOへ

この記事の要約

独電機大手のシーメンスは3月28日、組織再編計画を発表した。現在インダストリー、エネルギー、医療機器の3部門からなる体制に10月1日付で新たに「グリーン・シティ」部門を追加するほか、照明子会社オスラムを早ければ今秋にも株 […]

独電機大手のシーメンスは3月28日、組織再編計画を発表した。現在インダストリー、エネルギー、医療機器の3部門からなる体制に10月1日付で新たに「グリーン・シティ」部門を追加するほか、照明子会社オスラムを早ければ今秋にも株式公開(IPO)する意向だ。

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グリーン・シティ部門には環境に優しい都市づくりに役立つ技術を集約する。具体的にインダストリー部門から鉄道技術とビルテクノロジー事業、エネルギー部門から配電事業を移管して設立する。新部門の年商は160億~220億ユーロとなるもよう。インダストリー部門は今後、産業顧客向け事業に特化する。

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オスラムを株式公開するのはシーメンスが新たに打ち出した利益率目標に合致しないためだ。シーメンスは使用資本利益率(ROCE、自己資本と有利子債務に対する利益の比率)で20%を達成する計画だが、省エネランプや発光ダイオードなどに多額の投資を要するオスラムを抱えていると、同目標の達成が難しくなるという。

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シーメンスはオスラムの過半数株を放出する。IPO後も安定株主として長期的に50%未満を保持する意向。公開益の用途は明らかにしていない。

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