2014/1/13

欧州ビジネスウオッチ

三菱商事が英で不動産ファンド設立、UBSと共同で

この記事の要約

三菱商事は7日、スイス最大手銀行UBSと共同で、英国で不動産ファンドを設立したと発表した。ファンドは当初1億4,000万ポンド(約240億円)規模で、三菱商事の出資額は5,000万ポンド。日本、欧州の機関投資家などからの […]

三菱商事は7日、スイス最大手銀行UBSと共同で、英国で不動産ファンドを設立したと発表した。ファンドは当初1億4,000万ポンド(約240億円)規模で、三菱商事の出資額は5,000万ポンド。日本、欧州の機関投資家などからの出資を募り、将来的には最大5億ポンドに引き上げることを目指す。

立ち上げたのは、英国の不動産を担保とするデットファンド。三菱商事の英子会社MCアセット・マネジメント・ヨーロッパとUBS傘下のUBSアセットマネジメント(UK)が設立した運営会社によって運営される。世界的な低金利で行き場を失った機関投資家の資金を集め、英国で不動産を開発、購入する企業、投資家に資金を提供する。賃料の上昇が見込めるロンドン中心部の優良商業用不動産が主な投資対象で、年8~10%の利回りを想定している。これまでにオランダの年金基金が出資した。

三菱商事はUBSと組んで、日本で2000年に資産運用会社「三菱商事UBSリアルティ」を設立し、有数の日本版REIT(不動産投資信託)運用会社に成長させた実績がある。三菱商事は今回のファンド設立について「同事業を通じて培った両社の信頼関係を英国不動産市場において、新たに発展させるものだ」としている。