2010/5/12

チェコ・スロバキア

チェコ中銀が0.25%利下げ、政策金利は年0.75%

この記事の要約

チェコ中央銀行(CNB)は6日、政策金利である2週間物レポ金利を0.25%引き下げ、年0.75%にすると決定した。この政策金利はユーロより0.25%低く、チェコにとって過去最低。CNBのトゥーマ総裁は今後の金利政策につい […]

チェコ中央銀行(CNB)は6日、政策金利である2週間物レポ金利を0.25%引き下げ、年0.75%にすると決定した。この政策金利はユーロより0.25%低く、チェコにとって過去最低。CNBのトゥーマ総裁は今後の金利政策について言及を避けたが、「今年は強い景気回復が見込めない。より強く、安定した成長は2011年になる」として、これまでにおわせていた今年下半期の利上げはなくなり、来年以降にずれ込むことを示唆した。

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CNBは2008年6月から09年12月まで計2.75%の利下げを実施。ただ、トゥーマ総裁は今年1月、「金利は底を打った」と述べ、利下げサイクルは終了したとの認識を示していた。

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だが、ギリシャの財政問題に端を発した経済危機が欧州全域に拡大するとの不安が台頭。チェコは輸出主導による景気回復を描いているが、このシナリオ実現にも不透明感が漂っている。また、3月の小売売上高(季節調整済み)が前年同期比0.3%増、インフレ率も「年2%のインフレ目標を下回っている」(トゥーマ総裁)状況で、内需の戻りは鈍い。通貨コルナは、4月17日につけた1ユーロ=25.059コルナの直近のピーク値から約4%下落しているものの、「CNBは通貨安より、インフレが目標値を下回り景気が腰折れすることを懸念している」(Danske BankアナリストPrawdova氏)ため、利下げに踏み切ったとみられる。

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