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2010/6/16

バルト三国

エストニアの不動産市場が底打ち

この記事の要約

エストニアの資産運用会社EfTEN Capitalのアラカス最高経営責任者(CEO)は9日、ブルームバーグとのインタビューで、同国の不動産市況について「底を打った」との認識を明らかにし、今後は景気回復や来年に控えたユーロ […]

エストニアの資産運用会社EfTEN Capitalのアラカス最高経営責任者(CEO)は9日、ブルームバーグとのインタビューで、同国の不動産市況について「底を打った」との認識を明らかにし、今後は景気回復や来年に控えたユーロ導入を支えに回復に向かうとの見方を示した。

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アラカスCEOによると、首都タリンのオフィスの空室率は現在15~20%だが、今年後半には改善し始める見通し。バルト諸国の主要都市における不動産投資の利回りは10%弱と、欧州ではモスクワを除き最も高い水準にある。しかし、今後不動産価格は上昇基調に入り、利回りも低下するとみる。

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バルト諸国の不動産投資は、不動産ブームのピークだった2007年に8億ユーロに達したが、金融危機の影響により08年は前年比45%減、09年は97%減と激減。オフィスの賃料もピーク時から40%下落した。

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エストニアは来年1月のユーロ導入が決定的だが、アラカスCEOはユーロ参加が不動産投資バブルを引き起こすことは考えにくいと考えている。同CEOはその理由を、「民間部門は依然として巨額の債務を抱えており、金融機関は融資に慎重な姿勢を見せている」と説明した。

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08年に設立されたEfTEN Capitalは商業用不動産投資に強みを持ち、運用資産額は6億クローン(4,600万米ドル)となっている。

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