チェコの金融・投資大手PPFは23日、2009年連結決算で2億7,100万ユーロの純利益を達成したと発表した。前年に伊ジェネラリとの合弁投資会社PPFパートナーズ設立に伴う一部事業売却で27億ユーロの特別収入があったのを除外すると、4億7,600万ユーロの増益で、過去3年間で最高の業績となった。経済環境悪化に対処するため経費削減措置を導入し、事業の効率化を図ったことが業績改善につながった。
\ロシア事業の責任者で株主のSmejc氏は同日の記者会見で、事業売却は当面計画しておらず、各事業の収益改善に注力する方針を示した。傘下の消費者金融会社Home Creditは昨年、ロシア事業が過去最高の1億1,700万ユーロの純利益を上げたが、今年はほぼ全市場での黒字化を図る。また昨年新たに資本参加したロシア最大の家電チェーン『エルドラド』でも黒字確保を目指す。
\昨年は『エルドラド』に加えて、投資会社J&Tと個人投資家Kretinsky氏との合弁事業EPを立ち上げたほか、PPFパートナーズを通して投資活動を行った。今後も投資機会を狙い、9億ユーロの投資資金を用意しているという。Smejc氏によると、エネルギー産業への投資に興味があるが、ポーランドの消費者金融市場への参入についても検討している。
\
