2010/7/21

ロシア

石炭大手クズバスラズレズ、第1四半期大幅増益

この記事の要約

ロシア石炭業界第2位のクズバスラズレズウーゴリ(Kuzbassrazrezugol)がこのほど明らかにした2010年第1四半期(1-3月)決算は、純利益が前年同期の4億3,700万ルーブルから18億1,000万ルーブルに […]

ロシア石炭業界第2位のクズバスラズレズウーゴリ(Kuzbassrazrezugol)がこのほど明らかにした2010年第1四半期(1-3月)決算は、純利益が前年同期の4億3,700万ルーブルから18億1,000万ルーブルに急拡大した。コークス炭が好調だったことに加え、オフショア会社で行っていた取引を本社に戻したもようで、利益が急増した。

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同社が13日発表した今年上半期の石炭生産量は、前年同期比8.1%増の2,359万8,000トン。このうちコークス炭はほぼ倍増の212万4,000トン。販売量は全体で3.5%増の2,203万7,600トン、コークス炭は33.7%増の171万8,000トンだった。

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投資銀行アルファバンクは今年1月に出したレポートで、同社が子会社のオフショア会社に製品をいったん安く販売、欧州内の取引を税金の安いオフショア会社に行わせることでロシアの租税を回避しているとの実態を紹介した。だが、Specialized Research & Investmentのブロツキー社長は「オフショア会社の取引を本社にシフトし、本社で利益を計上するようにしたようだ」と、今回の決算を分析した。

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プーチン首相は2008年7月、オフショア会社を使った取引で膨大な利益を上げていた石炭・鉄鋼大手メチェルを名指しで非難、メチェルはその後独禁当局の調査を受け、製品価格の値下げを指示されるなど経営が混乱した経緯がある。ロシア監査院は昨年7月、石炭輸出の80%以上がオフショア会社を通じて行われていると指摘した。(1RUB=2.9JPY)

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