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2011/9/21

ポーランド

8月の消費者物価4.3%上昇

この記事の要約

ポーランド中央統計局(GUS)が12日した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で4.3%の上昇となり、7月の4.1%から伸びが加速した。市場予想は4.2%のプラスだった。ポーランドでは、欧州債務危機の影響による景気 […]

ポーランド中央統計局(GUS)が12日した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で4.3%の上昇となり、7月の4.1%から伸びが加速した。市場予想は4.2%のプラスだった。ポーランドでは、欧州債務危機の影響による景気減速懸念の高まりから、中央銀行が近く利下げに踏み切るのではないかとの観測が広がっていたが、インフレが3カ月ぶりに加速したことで、その可能性はひとまず遠のいた。

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中銀のポーランド国立銀行(NBP)は年初から6月にかけて合計で100ベーシスポイントの利上げを実施してきたが、7月以降は4.5%のまま据え置いている。NBPの金融政策理事会のChojna-Duch理事は9日のインタビューで、「金利は少なくとも今年いっぱいは据え置くべきだ」と述べ、早期の金融緩和には否定的な見方を示した。ノルデアバンクのエコノミスト、スヴェンソン氏は、「インフレが予想をやや上回ったことで、中銀は様子見の姿勢を今後も継続するだろう。ただし、世界的な景気減速が本格化し、ポーランドの経済見通しが現在よりも悪化するような事態になれば、インフレ目標(2.5%プラスマイナス1%)を上回っていても利下げに踏み切る可能性が高い」とコメントしている。

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