2011/9/21

ポーランド

ポーランド8月鉱工業生産8.1%増、金属・自動車がけん引

この記事の要約

ポーランド中央統計局(GUS)は19日、8月の鉱工業生産(建設業を除く、速報値)が名目ベースで前年同月に比べ8.1%拡大したと発表した。金属および自動車業界がけん引し、ブルームバーグ通信アナリスト予想中央値の2.7%を大 […]

ポーランド中央統計局(GUS)は19日、8月の鉱工業生産(建設業を除く、速報値)が名目ベースで前年同月に比べ8.1%拡大したと発表した。金属および自動車業界がけん引し、ブルームバーグ通信アナリスト予想中央値の2.7%を大きく上回った。7月は1.8%増だった。欧州債務危機に揺れるユーロ圏の需要低下で成長減速が見込まれるポーランドだが、鉱工業生産が好調だったことで、近く利下げが実施される可能性は小さくなった。

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8月の鉱工業生産は前月比では4.8%増加。季節調整値では前年同期比で5.4%、前月比で2.2%、それぞれ成長した。

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業界別で伸びが最も大きかったのは金属材料で前年同期比24%増を記録した。以下、自動車が23.2%、金属製品が17.9%、電気機器が17.6%、家具が16.2%、ゴム・プラスチック製品が14.3%の増加を示した。一方で生産高が縮小したのは、コンピューター、電子・光学製品(12.5%減)、石炭・褐炭(8.1%)、化学(7.1%減)など9業界となった。

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建設業は、前年同月から10.8%増加した。

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ポーランドの2011年4-6月期国内総生産(GDP)は前年同期比で4.3%拡大し、伸び幅が前期から0.1ポイント縮小した。経済省調査局では、今月は5%強、7-9月期は4%前後を予想している。欧州連合は先週、同国の通期成長見通しを4%に据え置いた。

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中央銀行は今年1~6月に4回にわたって利上げを実施した。現行金利は4.5%。消費者物価指数(CPI)は5月に5%まで上昇した後、4.3%まで低下している。16日発表の8月企業平均賃金は5.4%増加し、アナリスト予想を上回った。

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