ロシアの天然ガス最大手ガスプロムは10日、ドイツの小規模電力供給会社Envacom Servieを買収した。Envacomのティルマン・ライト社長が提携先に充てたメールを基に、地元紙『フランクフルター・ルントシャウ』が報じた。
\ガスプロムはこれまで、独子会社ゲルマニアを通して企業や都市エネルギー公社など大口顧客向けの事業を展開してきた。今回の買収でドイツの一般消費者向けの電力供給市場にも参入する。同社の発表によると、Envacomは「ガスプロム・エナジー」に社名を変更し、ロンドンに本社を置くマーケティング・取引子会社の傘下に置かれる見通しだ。買収額は明らかにされていない。
\Envacomは1999年の設立。インターネット・携帯電話サービス事業を手がけ、電力・ガス販売には2008年に参入した。顧客数は計50万人で、電力・ガス販売はそのうちの4分の1にとどまる。電力はすべて再生可能エネルギー由来のものを販売している。
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