2012/2/15

ロシア

独シーメンス、ロシア合弁会社で列車を開発

この記事の要約

ロシアの持ち株会社シナラ・グループと独電機大手シーメンスの合弁会社であるウラル・ロコモーティブズ(スヴェルドロフスク州)がローカル線の急行列車を開発する。ロシア国鉄がシーメンスに発注した「デジーロ・スワロー」をベースにし […]

ロシアの持ち株会社シナラ・グループと独電機大手シーメンスの合弁会社であるウラル・ロコモーティブズ(スヴェルドロフスク州)がローカル線の急行列車を開発する。ロシア国鉄がシーメンスに発注した「デジーロ・スワロー」をベースにし、2015年の量産を目指す。

\

シナラとウラルの発表を総合すると、4月までに基本設計を完成させる。秋までに技術的な詳細を詰め、来年9月までに技術移転と生産に向けた作業文書をそろえる。2014年中に5両編成の列車6編成を生産し、認可手続きを済ませ、翌15年からの大量生産に備える。

\

なお、RZDとは長距離列車の仕様についても合意しているが、開発・生産の日程は未定という。

\

「デジーロ・スワロー」は2014年のソチ冬季五輪大会に向けてロシア国鉄(RZD)が発注した型の車両。今年から納入され、来年から運行が始まる予定だ。最高時速は160キロで、ロシア鉄道近代化計画のカギを握る。高速化だけでなく、30%の省エネも実現する。ロシア市場向けに広軌とし、冬の低温に耐える仕様となる。

\

シーメンスは昨年10月、ウラル・ロコモティブズに2億ユーロを投じて、機関車および鉄道車両の生産能力を拡大する計画を発表した。その前月にRZDから正式に「スワロー」1,200両を追加受注したことがきっかけだ。

\

2009、10年に受注した54編成については、38編成をドイツから出荷し、16両を現地で生産する。(東欧経済ニュース2011年10月26日号「シーメンス、ロシア投資を強化」、同10月5日号「シナラとシーメンス、鉄道車両の受注拡大目指す」、同6月8日号「独シーメンス、ロシア国鉄から20億ユーロの大型受注」を参照)

\
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |