2012/2/15

総合・マクロ

アゼルバイジャン、欧州にガス供給

この記事の要約

アゼルバイジャンが欧州へのガス供給に向けて動きだした。欧州委員会のエティンガー委員(エネルギー担当)は6日、「2、3カ月中に撤回不能の決定に至る」との見通しを示し、同国がガス輸送契約先の検討に入っていることを示唆した。2 […]

アゼルバイジャンが欧州へのガス供給に向けて動きだした。欧州委員会のエティンガー委員(エネルギー担当)は6日、「2、3カ月中に撤回不能の決定に至る」との見通しを示し、同国がガス輸送契約先の検討に入っていることを示唆した。2015年にロシア以外の中央アジアから欧州へのガス供給が実現すると見られる。

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エティンガー委員は、ガス輸送契約先の決定は「投資家とガス会社の問題」と述べ、EUが融資しているオーストリアのOMVや独RWEなどが出資するナブッコ・パイプラインは選択肢のひとつにすぎないことを強調した。「(これより)規模が小さいパイプラインも将来的に拡張可能であれば問題ない」とし、伊エディソンとギリシャのDEPAによるアドリア海横断パイプライン(TAP)、トルコからギリャを経由してイタリアに至るITGIの可能性も示唆した。アゼルバイジャンのシャーデニス・ガス田開発コンソーシアム(BP、スタットオイルなどの国際企業で構成)は、3月中に受託先の予備決定を行うとしている。

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欧州では2009年初め、ロシアとウクライナのガス紛争の影響で欧州向けのガス供給が一時停止され、数週間に渡りガスがひっ迫する事態に陥った。このため、アゼルバイジャンのガス確保は、ロシアへの依存度を下げるとともに長期的に調達を安定化させるための重要な案件となっている。

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