2012/2/15

チェコ・スロバキア

チェコ、国内送電網の強化に20億ユーロ

この記事の要約

チェコのネチャス首相は訪問先のドイツで、ドイツからの電力供給量の変動に対応するため、20億ユーロを投じて国内送電網を拡充する計画を明らかにした。一方で、ドイツ国内の送電能力不足はドイツが独自に解決するよう要請した。\ こ […]

チェコのネチャス首相は訪問先のドイツで、ドイツからの電力供給量の変動に対応するため、20億ユーロを投じて国内送電網を拡充する計画を明らかにした。一方で、ドイツ国内の送電能力不足はドイツが独自に解決するよう要請した。

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この発言の背景には、原発廃止・再生可能エネルギー拡大政策を推進するドイツで、南北を結ぶ送電線の能力不足が問題となっていることがある。主要な再可エネ発電施設である風力発電所はドイツ北部にあり、現状では電力を安定的に南部へ供給するのが難しい。その結果、チェコを経由して送電しているのが現状だ。再可エネは発電量の予測が難しく、送電網の制御が困難なことも問題を難しくしている。

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チェコ国営電力のCEZは自社送電網の安定化を目的に、ドイツからの送電過剰時にその流れをストップする遮断機の設置許可を申請していたが、政府はこれを却下した。ネチャス首相はその理由として、遮断機の設置が「欧州の域内電力市場の創設に向けた努力に反する」と説明。逆に、送電網の強化に投資する判断を下したと話した。

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一方で、「チェコの送電網はドイツの問題を解決するためにあるのではない」とくぎを刺し、ドイツ自身が解決に取り組むよう求めた。

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