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2014/7/30

バルト三国

ラトビア経済、今年は3.5%成長

この記事の要約

ラトビア経済省が23日発表した最新の経済予測によると、同国の国内総生産(GDP)は今年3.5%、来年は4%拡大する。輸出相手国の経済が穏やかながらも回復する見通しであることや、雇用増加による内需拡大が根拠だ。一方、懸念材 […]

ラトビア経済省が23日発表した最新の経済予測によると、同国の国内総生産(GDP)は今年3.5%、来年は4%拡大する。輸出相手国の経済が穏やかながらも回復する見通しであることや、雇用増加による内需拡大が根拠だ。一方、懸念材料としてはウクライナ情勢を挙げている。

2011年以来、ラトビアは欧州連合(EU)内でも高い成長率を誇っている。最近は減速気味だが、それでも14年第1四半期に2.8%を記録した。ただし、金融危機前の最高記録(2007年)に比べると91%にとどまっている。

経済省では中期的な経済予測のカギとなる要素として◇ユーロ圏経済の動向◇国際競争力の改善――を挙げる。すべてが好調であれば年4~5%の成長もありうるとの見方だ。

2010年以来、ラトビアの経済成長を主に支えているのは輸出で、現在では金融危機前の水準を2割上回っている。13年は国外需要が小さく、輸出は1%の伸びにとどまった。14年第1四半期には2.3%まで回復した。

内需も改善の傾向にある。穏やかながらも雇用が増え、賃金上昇で個人消費が拡大している。今年は就業比率が1.1%上昇し、失業率は昨年の11.9%から10%弱まで低下する見通し。