2015/4/29

ロシア

ロシアの科学技術財団、中国の投資グループと連携

この記事の要約

ロシアの政府系科学技術財団「スコルコヴォ」が中国の投資グループ「サイバーノート」と共同で、国内のハイテク産業向けに2億ドル規模のベンチャーファンドを立ち上げる。ドヴォルコーヴィチ副首相が21日明らかにしたもので、今後イノ […]

ロシアの政府系科学技術財団「スコルコヴォ」が中国の投資グループ「サイバーノート」と共同で、国内のハイテク産業向けに2億ドル規模のベンチャーファンドを立ち上げる。ドヴォルコーヴィチ副首相が21日明らかにしたもので、今後イノベーション技術に関する共同開発、資金の確保及び市場投入などで連携する予定だ。

計画ではモスクワ近郊の「スコルコヴォ・イノベーションセンター」に15以上の企業を誘致し、情報技術、省エネ技術、新材料などの開発を行う。融資対象には、情報技術、通信技術、ロボット技術、宇宙開発技術といった分野の企業が想定され、数十に及ぶ中国企業が候補に含まれるという。プロジェクトの開始は今年の7-9月期となる見通しだ。

「スコルコヴォ」は2010年、イノベーション技術の向上を目的に当時のメドベージェフ大統領の肝いりで設立が決定。ロシアのシリコンバレーを目指して、モスクワ近郊で研究開発都市の建設が開始された。同財団にはバイオ、情報通信、宇宙開発、省エネルギー、原子力といった分野の機関が設けられている。

「サイバーノート」は主に中国の地方政府が出資する投資グループ。資産規模は50億ドルで、傘下の投資ファンド数は40に及ぶ。