2015/4/29

ハンガリー

ハンガリーが利下げ、過去最低の1.8%に

この記事の要約

ハンガリー中央銀行の国立銀行(MNB)は21日、主要政策金利を0.15ポイント引き下げ、過去最低の1.8%に設定した。利下げは2カ月連続。デフレ傾向が続いていることや、フォリント高・ユーロ安の進行、中東欧市場への資本流入 […]

ハンガリー中央銀行の国立銀行(MNB)は21日、主要政策金利を0.15ポイント引き下げ、過去最低の1.8%に設定した。利下げは2カ月連続。デフレ傾向が続いていることや、フォリント高・ユーロ安の進行、中東欧市場への資本流入加速が判断の材料となった。

MNBはインフレ率が目標値(2~4%)を大きく下回っていること、経済成長が継続する見込みであることを踏まえ、さらなる金融緩和の余地があるとみている。ロイター通信によると、市場では政策金利が年末までに1.5%まで下がると見込んでいる。

ハンガリーの3月インフレ率は前年同月比マイナス0.6%となり、7カ月連続で下落した。MNBは今年のインフレ率を0%、来年は2.6%と予測。経済成長は今年3.2%、来年2.5%を見込む。

欧州中銀(ECB)の量的緩和に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月まで引き締め策の実施を見送るとの憶測が市場に広がり、リターンの大きい新興国への投資が拡大している。中東欧では3月以来、ポーランド、ルーマニア、セルビアで利下げが行われた。(東欧経済ニュース4月15日号「ハンガリーのインフレ率、3月はマイナス0.6%」を参照)