2015/4/29

ハンガリー

ハンガリーが所得税率引き下げ、法人税率は据え置き

この記事の要約

ハンガリーのヴァルガ経済相は21日、同省がまとめた2016年予算案に現行16%の個人所得税率の1%引き下げを盛り込むことを明らかにした。一方、法人税率引き下げは計画していない。政府は閣議での協議を経て、5月13日までに政 […]

ハンガリーのヴァルガ経済相は21日、同省がまとめた2016年予算案に現行16%の個人所得税率の1%引き下げを盛り込むことを明らかにした。一方、法人税率引き下げは計画していない。政府は閣議での協議を経て、5月13日までに政府案を議会に提出する予定だ。

経済省は、16年の経済成長率2.5%、対国内総生産(GDP)の財政赤字比率2.0%、インフレ率1.8~2.0%との予測に立ち予算案を策定。国内経済が近年順調に回復し、財政赤字も改善基調にあることから、減税を検討する時期であると判断した。経済省の試算によると、所得税率1%引き下げにより個人納税者には全体で1,200億フォリント(約3億9,800万ユーロ)の税負担減となる。

財政予算には、豚肉に対する付加価値税率を現行27%から5%に大幅に引き下げる、子供2人の納税者の扶養家族控除額を現行1万フォリントから2万フォリントに引き上げるなどの減税措置や、公営事業の公共料金引き下げも盛り込まれている。

一方、銀行にとって大きな負担となっている銀行税については、資産総額に対する課税率を現行の0.53%から0.31%に引き下げる計画だ。(1HUF=0.43JPY)