2015/9/16

ロシア

英イージージェット、モスクワ―ロンドン線の運航中止へ

この記事の要約

英格安航空のイージージェットは11日、来年3月20日でモスクワ―ロンドン間の定期便運航を中止すると発表した。利用客の減少が大きく、減便だけでは対応しきれないと判断した。需要が回復すれば再就航したい意向だ。 イージージェッ […]

英格安航空のイージージェットは11日、来年3月20日でモスクワ―ロンドン間の定期便運航を中止すると発表した。利用客の減少が大きく、減便だけでは対応しきれないと判断した。需要が回復すれば再就航したい意向だ。

イージージェットは今回の決定について、「ロシア経済の不振や、ロシアへの渡航ビザ発給手続きが煩雑になったことなどから、ここ数カ月間、利用客数の低迷が続いたため」と説明している。今後も再就航の機会をうかがう方針だが、モスクワ―ロンドン線の運航免許が維持できるかどうかは不透明だ。

同社は今年5月、モスクワ―マンチェスター線の運航を10月23日から取りやめると発表。その後、最終便の運航を今月10日へ前倒しした経緯がある。

ロシア通貨ルーブルは昨年、米ドルに対する為替相場が40%も下落。外貨建てでチケットを発券する国際航空会社は、ロシア競合に比べて運賃が高くなり、競争力が低下した。また、ロシア人にとっては為替安で航空券だけでなく外国旅行自体が高くなり、国外へ旅行に出かける人が減少した。

一方、ロシア政府は英国人に対するビザ発給条件として、ロンドンかエジンバラのビザセンターにおける指紋採取に応じることを義務付けた。両都市以外に住んでいる人にとっては渡航のハードルが高くなり、観光目的でロシアに出かける人が減っている可能性がある。