2015/9/16

ポーランド

ポーランド政府、石炭最大手救済のため一部保有株を投資基金に移管

この記事の要約

ポーランド政府は7日、国営会社保有株の一部を公的投資基金TFシレジアに移管することを閣議決定した。コヴァルチク財務次官が明らかにしたところによると、移管するのはガス会社PGNiG株2%、電力会社PGE株1%、保険会社PZ […]

ポーランド政府は7日、国営会社保有株の一部を公的投資基金TFシレジアに移管することを閣議決定した。コヴァルチク財務次官が明らかにしたところによると、移管するのはガス会社PGNiG株2%、電力会社PGE株1%、保険会社PZU株1%で、総額は約14億ズロチ(約3億3,200万ユーロ)に上る。経営危機に陥った欧州石炭最大手コンパニア・ヴェグロワ(KW)の再建資金調達の担保として使うため、売却はしないという。

KWは石炭価格下落とコスト上昇により、2014年決算で11億3,000万ズロチの最終赤字を計上した。今年上半期も引き続き赤字で、経営再建が難航している。KWを新会社ヴェグロヴァとして再生する計画によると、TFシレジアが12億ズロチを同社に注入するほか、ポーランド開発基金FIPPが3億ズロチを出資する。また、債務を整理した後、石炭販売会社ヴェグロコークスが7億ズロチの株式資本を取得するもようだ。

KWのセジコフスキ社長がロイター通信に語ったところによると、資金投入契約は9月中に完了し、10月1日に新会社として営業開始する見通しだ。(1PLN=32.12JPY)