2015/9/16

自動車

スロバキア政府、Eモビリティー戦略を閣議決定

この記事の要約

スロバキア政府は9日、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドカー(PHV)の普及を支援する「Eモビリティー戦略」を閣議決定した。これにより、2020年までに登録総数を1万~2万5,000台に増やす目標への道筋を示す。 […]

スロバキア政府は9日、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドカー(PHV)の普及を支援する「Eモビリティー戦略」を閣議決定した。これにより、2020年までに登録総数を1万~2万5,000台に増やす目標への道筋を示す。また、次世代自動車の国内市場を育成することで、技術力の底上げを図る。具体的な支援措置や予算配分は今後詰め、来年中に施行する。

スロバキアのEV・PHV登録台数は合計で300台にも満たない。経済省は、スロバキアがEモビリティー分野で中欧近隣諸国に後れをとっている事実を確認。支援の形として(1)購入時の金銭負担軽減(2)グリーン公共調達(3)充電スタンド網の整備促進(4)次世代自動車に関する知識を広める宣伝活動(5)学術・研究開発分野での支援――などが考えられるとした。(3)など、欧州代替燃料インフラ整備指令(2014/94/EU)と関連する要素が多いことから、「Eモビリティー戦略」の具体策は、同指令の国内施行と合わせて導入する。

次世代車を普及させるもう一つの狙いは、スロバキア経済の競争力強化だ。先端技術が国内に浸透することで国の技術力が磨かれて輸出機会が広がり、経済成長をもたらすとみている。

スロバキアで生産する自動車メーカー3社のうち、次世代車を手がけるのは独フォルクスワーゲンのみで、昨年の生産台数はEVとPHVを合わせて6,000台だった。

次世代車普及に向けた大きな障壁の一つは、価格の高さ(2万5,000ユーロ前後)だ。一方で充電ステーションは国内50カ所にあり、道中で「燃料切れ」になる心配はほぼないという。