スイスの重電大手ABB(チューリヒ)が23日発表した2015年4-6月期(第2四半期)の新規受注高は前年同期比15%減の89億9,600万ドルと大きく落ち込んだ。決算通貨であるドル相場の上昇や、顧客の石油・天然ガス採掘業界で投資見合わせが広がっていることが響いた。為替の影響を除いたベースでは受注の減少幅が4%だった。
石油・天然ガス業界では石油価格の大幅下落を受けて、新規投資が低調になっている。採掘プロジェクトの採算ラインが上昇しているためで、ABBの競合である独シーメンスや米ゼネラル・エレクトリックも同様の問題を抱える。
ABBの4-6月期の売上高は91億6,500万ドルで、10%減少した。為替の影響を除いたベースでは3%の増収。営業利益(EBITDA)は3%減の10億5,800万ドル(為替の影響を除くと3%の増益)で、売上高営業利益率は前年同期の10.7%から11.7%に上昇した。純利益は5億8,800万ドルで、8%減少した。