独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は14日、メキシコのプエブラ工場で新型「ゴルフ」の生産を開始した。VWのヴィンターコルン社長は同日催された式典に出席し、VWグループ全体で2018年までに70億米ドルを北米事業に投資する計画を明らかにした。
7代目となる新型「ゴルフ」はメキシコ工場から米国とカナダに輸出する。年内に新型ゴルフの派生モデルである「ゴルフ・ヴァリアント」などの生産も開始し、北米や南米市場に供給する計画という。プエブラ工場では1日当たり最大700台のゴルフを生産する能力を持つ。
新型「ゴルフ」には、VWグループの新型プラットホーム「MQB」を採用している。VWは同モデルの生産に向け、プエブラ工場の新たな生産設備や近代的なインフラの整備に総額約7億米ドルを投資した。同工場では、VW「ビートル」のクーペおよびカブリオレ、VW「ジェッタ」も生産しており、これらのモデルにも中期的にMQB(次世代プラットフォーム)を採用する。
VWは2013年1月にメキシコのグアナファト州シラオ市に建設していた新エンジン工場を稼働させた。同工場では燃費効率の良い新世代のTSIエンジンを生産し、エブラ工場や米国のチャタヌーガ工場に供給する。また、VWグループの高級車メーカーであるアウディはメキシコのプエブラ州サンホセチアパに新工場を建設しており、2016年からスポーツ多目的車(SUV)「Q5」を生産する計画。