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2014/1/17

一般・技術・その他 (旧)

ナノダイヤモンドをEDLCの電極材に

この記事の要約

ダイヤモンド結晶構造のナノカーボン複合材料を電気二重層コンデンサー(EDLC)の構造電極材料として活用する研究を、バイエルン代替エネルギーセンター(ZAE Bayern)とビュルツブルク大学の研究チームが進めている。ED […]

ダイヤモンド結晶構造のナノカーボン複合材料を電気二重層コンデンサー(EDLC)の構造電極材料として活用する研究を、バイエルン代替エネルギーセンター(ZAE Bayern)とビュルツブルク大学の研究チームが進めている。EDLC の電極材には従来、活性炭が用いられてきたが、ナノレベルで制御したダイヤモンド結晶構造を使うことでEDLCの容量をさらに引き上げる可能性を探る。プロジェクト期間は3年。

EDLCは電極と電解液を接触させた時に発生する電気二重層を利用したコンデンサーの一種。電極と電解液の界面に電荷を蓄えるもので、電気容量はリチウムイオン電池などに比べると小さいものの、◇急速な充放電が可能◇繰り返しの使用による劣化(性能低下)がきわめて少ない――などの特徴があり、風力発電の補助電源あるいは自動車のブレーキエネルギー回生システムといった分野への活用が進んでいる。

EDLCの容量は電極の比表面積(単位重量当たりの表面積)に大きく左右されるため、一般的な電極材には比表面積の大きい活性炭が用いられているが、容量(比表面積)をさらに大きくするための新たな表面構造をもつカーボン電極の開発に向け、世界の研究機関がしのぎを削っている。最近の研究によって、ダイヤモンド結晶のナノカーボンを電極に使うことによって容量が飛躍的に大きくなる可能性が出てきたことから、ZAEなどの研究チームはこれをさらに進化させたい考えだ。

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