ベルリン工科大学の研究チームは、脳波によって作動する緊急ブレーキシステムを開発している。実験レベルでは、従来のブレーキペダル操作によるブレーキに比べ、130ミリ秒早くブレーキをかけることができたという。時速100kmで走行している場合、制動距離を3.66メートル短縮できることになり、多くの事故を防止できる可能性がある。研究成果は専門誌『Journal of Neural Engineering』に掲載されている。
\研究チームは、18人の参加者の協力を得て、コンピューターシミュレーションによる運転で被験者が急ブレーキをかけることを意識した際の脳波シグナルを研究した。具体的には、不定期にブレーキをかける先行車の後を同じ車間距離を保ちながら走行するという条件で運転をしてもらい、脳電図(EEG)や筋電図(EMG)を分析した。
\研究チームはブレーキをかけようとする際のシグナルを認識して急ブレーキを作動させるシステムの実用化を目指している。ただ、実際の走行では状況が複雑であるため、実用化には時間がかかるとしている。
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