独排ガス処理システムメーカーのボイゼンは業績好調を受けて投資を大幅に拡大する。2011年は通期で、2010年実績の4,850万ユーロ(前年比30%増)を大幅に上回る7,000万ユーロを計画している。2012~13年には、ドイツ北部、米国、中国、南アフリカに計4工場を建設する方針を示している。
\同社が5日発表した2010年通期の売上高は、前年比23%増の7億8,100万ユーロに拡大した。主要取引先である独高級車メーカーのアウディ、BMW、メルセデス・ベンツの販売好調が追い風となった。今年も前年比17%増の9億2,000万ユーロと2ケタ台の増収を見込んでいる。米国、中国、ドイツ国内の事業好調がけん引役となっている。
\今年の投資のうち4,000万ユーロは、独南部のアルテンシュタイクにあるトゥルムフェルト工場敷地内に建設する新工場に充てる。新工場では、排ガス規制の強化を受けて今後の市場拡大が見込める商用車およびオフハイウェイ車両(公道を走らない建機など)向けの排ガスシステムや部品を生産する計画で、今年末から生産を開始する予定。
\国外では2010年12月に設立したエジプトの子会社が9月から生産を開始する予定という。
\ \■ エネルギー関連事業に意欲
\ \同社のロルフ・ガイゼル社長は今後について、排ガス処理システム事業の強化と並行し、新規事業の開拓にも意欲を示している。特にエネルギー関連設備市場への参入を計画していると明らかにした。
\同社は現在、乗用車、商用車、オフハイウェイ車両向けに排気マニホルド、触媒式排ガス浄化装置、ディーゼル・パーティキュレート・フィルター、マフラー(消音器)、総合的な排ガス処理システムなどを生産している。
\2010年末時点の従業員数は約1,800人。今年末までに約1,900人とする予定。
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