2013/12/2

産業・貿易

カンボジアなど3カ国の水産物輸入を禁止、違法漁業の横行で=欧州委

この記事の要約

欧州委員会は11月26日、カンボジア、ギアナ、ベリーズで違法漁業が横行しているとして、EUが制裁措置として3カ国の水産製品の輸入を禁止することを提案した。加盟国の承認を経て実施する。また、韓国など3カ国に対しても同問題で […]

欧州委員会は11月26日、カンボジア、ギアナ、ベリーズで違法漁業が横行しているとして、EUが制裁措置として3カ国の水産製品の輸入を禁止することを提案した。加盟国の承認を経て実施する。また、韓国など3カ国に対しても同問題で警告し、改善が進まなければ制裁を発動する方針を打ち出した。

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EUでは2010年に施行された違法・無届け・未規制(IUU)漁業を取り締まるIUU漁業規則に基づき、乱獲禁止など国際ルールに反した違法漁業を行っている域外の第3国の水産物が域内で流通することを禁止する方針を打ち出している。欧州委は昨年11月、カンボジア、ギアナ、ベリーズのほかフィジー、パナマ、スリランカ、トーゴ、バヌアツの計8カ国に対して、違法漁業の横行を問題視し、各国政府に漁業管理を強化しなければ制裁措置を発動すると警告していた。

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欧州委はフィジーなど5カ国では違法漁業取り締まりの取り組みが進んでいるとして制裁を見送った。しかし、3カ国については改善がみられないとして、加盟国に禁輸措置発動を提案した。

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さらに欧州委は、韓国、ガーナ、キュラソー(オランダ自治領)に対して、違法漁業禁止の国際ルール違反で警告し、政府による対応を促した。

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欧州委によると、世界の水産資源水揚げ高のうち違法漁業によるものは15%以上を占め、年最大2,600万トンに上っている。EUは世界有数の水産物市場であるだけに、輸入禁止は対象国にとって大きな打撃となる。

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