2014/2/3

環境・通信・その他

欧州海洋漁業基金の支出方針で合意

この記事の要約

欧州議会とEU理事会は1月28日、2014~20年の欧州海洋漁業基金(EMFF)の支出方針について政治的合意に達した。新共通漁業政策(CFP)に沿い、漁業資源の回復や漁業が海洋環境に与える影響の低減、漁獲物の海洋投棄の段 […]

欧州議会とEU理事会は1月28日、2014~20年の欧州海洋漁業基金(EMFF)の支出方針について政治的合意に達した。新共通漁業政策(CFP)に沿い、漁業資源の回復や漁業が海洋環境に与える影響の低減、漁獲物の海洋投棄の段階的禁止の実現に向けた支援を強化する。また、小規模漁業の発展を促すとともに、持続可能な漁業を確実なものにするため漁業管理を徹底する。

EMFFの規模は65億ユーロ。合意された支出方針によると、新CFPが求める最大持続可能漁獲量(MSY)の設定に必要な漁業データの収集と管理に5億2,000万ユーロが割り当てられる。このほか、生態系へのダメージが少ない漁具を導入する漁業者に対して補助金を交付することや、40才以下の若手小規模沿岸漁業者に対する支援策、漁業者の安全向上や作業環境の改善、港湾インフラの整備などが盛り込まれた。

今回の合意は理事会と欧州議会の正式承認を経て施行される。欧州委員会のダマナキ委員(漁業・海事担当)は、合意結果に満足の意を表明するとともに、「可能な限り速やかに基金のプロジェクトが実施できるよう、欧州議会と理事会の正式承認プロセスに期待する」と述べた。