2010/1/20

ハンガリー

12月インフレ率5.6%、金融緩和は継続か

この記事の要約

ハンガリー中央統計局が14日発表した2009年12月の消費者物価上昇率(インフレ率)は前年同月比5.6%となり、金融危機以降で最高だった11月の5.2%を上回った。インフレ率の上昇は2カ月連続。ただ、主因は燃料価格の高騰 […]

ハンガリー中央統計局が14日発表した2009年12月の消費者物価上昇率(インフレ率)は前年同月比5.6%となり、金融危機以降で最高だった11月の5.2%を上回った。インフレ率の上昇は2カ月連続。ただ、主因は燃料価格の高騰で、市場ではインフレ再燃の懸念は当面ないとして、金融緩和の継続を見込む向きが多い。09年の年平均インフレ率は4.2%で、08年の6.1%から大幅に低下した。

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燃料価格は12月で前年同月比10.2%と、過去2年間で最大の値上がり幅を記録。アルコール・たばこ製品も同10%上昇したが、基調インフレ率(食料品とエネルギーを除く物価上昇率)は11月の5.0%から4.8%に下落した。このため、燃料価格高騰と7月に5%引き上げられた付加価値税増税の影響を除けば、インフレリスクは低いとみられている。

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ハンガリー中央銀行では、先行きについて「今後17カ月のうちにインフレ目標値である3%を大きく下回る」と予測。中銀は政策金利を昨年1年で、年10.0%から同6.25%まで引き下げた。市場では「中銀は為替の動向を注視しつつ、今年も緩やかに利下げを続けるのではないか」とみており、今月25日に開かれる次回の金融政策決定会合でも0.25~0.5%の利下げが見込まれている。

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政府の推定によると、09年の経済成長率はマイナス6.7%になったもよう。政府は今年の成長率をマイナス0.6%、11年にプラス成長回復を見込む。

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