2014/5/28

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

イスタンブール、新築住宅販売が激減

この記事の要約

イスタンブールの新築住宅販売市場が急激に冷え込んでいる。トルコ不動産開発最大手のEmlak Konutによると、今年第1四半期の新築アパート販売戸数は前年同期を約6割も下回った。現地不動産投資アドバイザーのハカン・エレン […]

イスタンブールの新築住宅販売市場が急激に冷え込んでいる。トルコ不動産開発最大手のEmlak Konutによると、今年第1四半期の新築アパート販売戸数は前年同期を約6割も下回った。現地不動産投資アドバイザーのハカン・エレン氏は、住宅物件が150万戸も売れ残っている原因としてトルコの経済成長減速と利上げを指摘する。米紙『ニューヨークタイムズ』(のオンライン版)が20日報じた。

エルドアン首相の建設・不動産業奨励策を追い風に、イスタンブールでは商業施設や公共施設の建設プロジェクトに加え、新中流層を対象にした住宅建設も近年非常に活発化した。だが投資過熱で不動産価格が高騰しており、アジア側の高級住宅地では新築住宅価格が1平方メートルあたり5,000トルコリラと、ほとんどの市民には無縁の物件が多い。

新築住宅販売が大きく落ち込んだのは、年初の政策金利の大幅引き上げによりローン金利がそれまでの約2倍の14%に急上昇したためだ。このため現地の不動産専門家や銀行アナリストの間では不動産バブルの崩壊を懸念する向きが強まっている。

トルコ統計局によると第1四半期のイスタンブールの住宅販売件数1万7,700戸のうち新築物件は半分弱で、住宅ローンでの購入は約25%を占めた。