2015/3/18

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ハイネケン、スロベニアの同業大手買収に意欲

この記事の要約

世界第3位のビールメーカーである蘭ハイネケンは11日、地元紙STA通信の取材に対し、スロベニアの同業大手ピヴォヴァルナ・ラスコの買収に関心があることを認めた。19日の応札締め切りまでに「好条件の」買収提案を行う意向だ。ハ […]

世界第3位のビールメーカーである蘭ハイネケンは11日、地元紙STA通信の取材に対し、スロベニアの同業大手ピヴォヴァルナ・ラスコの買収に関心があることを認めた。19日の応札締め切りまでに「好条件の」買収提案を行う意向だ。ハイネケンはスロベニアに進出しておらず、取得が成れば南東欧地域の空白を一つ埋めることになる。

今回売却の対象となっているのは、株主連合が保有するラスコ株式45%だ。債務削減に向け7,500万ユーロを投資することが条件となる。また、45%の取得後には、スロベニア法に基づき残る株式についても買収を提案することが義務付けられる。

ラスコ入札への参加企業としてはすでに米国のコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とペインキャピタル、英国のCVCキャピタル・パートナーズと英ミッド・ヨーロッパ・パートナーズ(MEP)の投資4社が指名されている。デンマークのカールスバーグが投資を見合わせたことで、戦略投資家はハイネケン1社となっていた。

ラスコはスロベニアのビール最大手。「ラスコ」、「ウニオン」のブランドを持つほか、ミネラルウォーターやノンアルコール飲料、蒸留酒なども手掛ける。また、新聞・出版会社も運営している。トムソン・ロイターによると時価は約1億9,500万ユーロ。