2015/6/10

ハンガリー

5月のハンガリーインフレ率0.5%、9カ月ぶりのプラスに

この記事の要約

ハンガリー中央統計局(KSH)が9日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.5%上昇し、9カ月ぶりにプラスに転じた。政府主導の公共料金引き下げから1年が経過して物価への影響がなくなったことに加え、原油価格 […]

ハンガリー中央統計局(KSH)が9日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で0.5%上昇し、9カ月ぶりにプラスに転じた。政府主導の公共料金引き下げから1年が経過して物価への影響がなくなったことに加え、原油価格の回復や、物品税引き上げが物価上昇につながった。

項目別にみると生鮮食料品など食品が1.2%値上がりしたほか、サービス価格が2.3%上昇した。アルコール飲料・たばこは増税の影響で3%高くなった。

物価変動の激しい食品と燃料価格を除いたコアインフレ率(季節調整済み)は1.3%で、前月の1.2%から0.1ポイント上昇した。

経済省は9日、インフレ圧力が依然として穏やかであるとの見方を表明。その原因が、欧州中銀の量的緩和や原油価格の低迷など主に国外の動向にあると説明した。

市場関係者は、インフレ率がプラスの領域に復帰したことを歓迎する一方、同国中央銀行(MNB)の目標値の2~4%に達するまでにはまだまだ時間がかかると予測する。このため、MNBは金融緩和政策を今後も継続するとの見方が強い。