チェコ政府は3日、オンラインによる売上高申告制度を導入する法案を閣議決定した。申告漏れによる脱税を減らし、徴税の適正化を図る狙い。法案が成立すれば、来年初めから段階的に導入される。
オンライン申告制度は、レジスターを税務当局とインターネットで結び、レジ入力時にデータが自動転送される仕組み。各決済は番号化され、顧客の受け取るレシートに印字される。
当初は宿泊・飲食業が対象となる。制度導入に当たり、両業界の付加価値税(VAT)率を現行の21%から15%に引き下げる。また、レジスター購入費用として、業者に5,000コルナ(約180ユーロ)の特別減税を適用する。
バビス財務相(ANO)はオンライン申告制度について、チェコの売上高の申告漏れが年推定1,600億コルナ(58億3,000万ユーロ)と、財政赤字の2倍に上ると説明。増税ではなく徴税率を改善する方法として同制度が有効なことはクロアチアの例が示していると述べた。また、顧客が業者にレシート発行を促すよう、「レシートくじ」を併用するとした。(1CZK=5.12JPY)